【プログラミング】EILSってなんだ?

こんにちは!寺小屋グループでプログラミング教室を担当している菅野です。

22年度、愛媛県内の学校のテストで大きな変化が起きたことをご存じでしょうか?それは、EILS(エイリス)でのテストが本格的に実施されるようになったことです。

EILSとは、コンピューターやタブレットなどの端末を使ってテストを実施する愛媛県独自のシステムのことです。

愛媛県では、22年度よりEILSを本格的に稼働しています。つまり、県内すべての公立学校では、定期テストや日々の小テストをCBT形式で実施する準備が整っているということになります。

とある松山市内の中学校では、学年末テストでほぼすべての教科がEILSを活用した形式で行われています。小学校の生徒さんたちに聞いても、「(EILSで)テストをやったことがある」という声を多数聞くほど!

このように、22年度は愛媛県内の学校で、タブレット端末の活用が大きく前進したといえる一年でした。タブレット端末でテストをする形式を、CBT形式(Cumputer Based Testingの略称)といい、今後ますます増えていくことが予想されます。

CBT形式でのテストが普及していくことのメリットについて

では、今後CBT形式でのテストが普及していくことのメリットはどこでしょうか。

EILSでは、選択問題や短答問題は自動で採点され、記述問題もAIが語句の並びなどから正誤判定の補助もしてくれます。

これにより採点ミスや、学校の先生方の採点における負担を減らすことができます。また、テスト結果がはじめから電子データになっているので、子どもたちの間違いの傾向を分析しやすくなり、授業の質向上も期待できます。実際に運用が始まり、「採点業務の負担が減った」「採点のブレが小さくなった」と答える教員が90%を超えたという調査もあります。

問題形式も従来より幅広くなります。これまで紙のテストでは実施しにくかった動画や音声を使った問題が出題できるようになります。実際に、音楽や英語のリスニング問題をEILSで実施した中学校もあります。これまで以上にさまざまな角度からの出題が可能になり、生徒の幅広い力を測ることができるようになります。

CBT形式でのテストが普及していくことのデメリットについて

逆にデメリットは、次のようなことが考えられます。

1つめは、紙で勉強したほうが良い内容も多くあることです。漢字や計算(特に筆算)は、紙に書いて練習することが必要です。特に、漢字は端末だと自動変換できるので、「読めるけど書けない」という事態に陥りがちです。どのような時代になっても書く・計算はきちんと身につけておきたいですね。

2つめは、タブレット端末の操作に慣れていない生徒は、本来の力を発揮できない可能性があるということです。例えば、タイピングしたことない生徒がいると、記述問題に対して答えがわかっているけど(文字が)入力できないことや、入力に時間がかかることが予想されます。知識以外のところで差がつく可能性があるということです。

このCBT形式のテスト、いくつかの民間の検定試験ですでに実用化されていますし、大学入試共通テストでもCBT導入に向けて検討がはじまっています。

タイピングやマウス操作などの要因で、せっかくの勉強の成果が十分に発揮できないのは、非常に残念なことですね。端末の操作は、将来必要不可欠になるスキルの一つです。小中学校の間に十分に練習しておきたいですね。

トップへ戻る
タイトルとURLをコピーしました