私立中学校説明会が開催されました

6月6日(土)、松山市総合コミュニティセンター3F大会議室にて、松山市内の私立中高一貫校3校(新田青雲中等教育学校、済美平成中等教育学校、愛光中学校・高校)の先生方をお招きして「私立中学校説明会」が行われました。各校の最新情報を直接、先生方から聞くことのできる機会とあって、中学受験に関心のある大勢の方にお越しいただきました。この場をお借りしてお礼申し上げます。


まず、初めに寺小屋グループ五百木特別顧問より、これからの社会情勢と子どもたちの教育・学力の関係、そして中学受験をすることの意味などについての講話がありました。以下、概要をお伝えします。
五百木顧問

学習指導要領改訂と大学入試制度改革

2021年に予定されている大学入試制度改革であるが、現在の中学1年生が最初の当事者になると思われる。そもそもなぜ、大学入試制度改革を行うのか?
主な背景として

近年、日本の子どもたちの学力低下が著しく、このままではグローバル化の中、国際競争から取り残される恐れがある。
21世紀は知識基盤社会と言われ、社会が必要とする知識・技術を持たない者は安定した職業につけず社会から脱落する恐れがある。

という危機感がある。
これらを解消するための第一歩として、学習指導要領の改訂が行われ大幅に難しい内容が増えた。そして、義務教育段階では、学習指導要領の内容は社会が要求している最低限の内容であるとされた。それらを前提に、グローバル社会をたくましく生きていく人材を育てるための新しいシステムとして、大学入試制度の改革が計画されたのである。

グローバル時代に打ち勝てる人材

今は、子どもたちの誰もが真剣に勉強に取り組んでいかなければならない時代である。ましてや、次世代のリーダーを目指す子どもたちは、自ら進んで学び、しっかりした学力と教養を身につけておかないと世界はもちろん、日本の社会からも取り残される。
では、親はどうすればいいのか?
子どもたちが自ら勉強する、また、勉強したいと思うような環境を考えてやること。そして、その環境には2つの条件があると思う。

私立中高一貫進学校にあるもの

与えたい環境として、次の2つの条件は欠かせない。
1)本人の周りに本人と同じような高い志、高い目標を持つ仲間が多数いること。
2)その集団の中に適性かつ厳正な競争の構造があり、仲間の間の競い合いを通してお互いが高められていくような、よい緊張感が存在すること

この条件を基本的に備えているのが私立中高一貫進学校の強みであると思う。
子どもたちに中学・高校で行ってほしいことは、他人を倒すことや蹴落とすことではなく、他人との比較を通して自分を知ること。そのことを通して、自分自身を高めていく。そういう競争を恐れてはいけない。
学ぶ意欲を持ち、知的好奇心の高いお子さんは私立中高一貫の進学校へ進学することをおすすめしたい。学ぶことの達成感・満足感を味わえる環境であると思う。
また、どの私立学校にも創立者の建学の精神・理念があって、それが自ずと独自の校風を形作っている。自分の子どもが多感な時期をどういう校風の学校で過ごすのが良いのか。親の見識で考えてあげてほしい。中学受験は、受験を通して親子で真剣に教育に向き合う絶好の機会だと思う。ぜひ、頑張ってほしい。


続いて、各学校の紹介に移り、新田青雲中等教育学校の学校紹介から始めていただきました。

新田青雲中等教育学校

永井校長・長野先生のお二人が出席されました
新田青雲

学校紹介概要

  • 教育姿勢:同汗同行
  • 教員が生徒にとことん寄り添って、本気と本気で熱い気持ちを持って学習していく姿勢。そのことが、面倒見がよい学校という評価を受けていると考えている。

  • 学びの考え方について
  • 学び方を学ばせ、徹底した学力養成をしていく。そのために、自分で考え、自分で確かめながら、粘り強く取り組んでいく学習習慣づくりをしている。学びの姿勢の原点は、自分と向き合うことにある。

  • 実践体験活動
  • やったことはわかる(老子の教えから)前期過程(中1~3)で五道(柔道・剣道・弓道・茶道・華道)を必修にしている。日本古来のものには、人間として学ぶことが多くある、守破離の学び方。

  • 6年間を3つの期間に分けている。
  • 1・2年=習得期、3・4・5年=活用期、6年=探求期とし、それぞれの期間、子どもたちの成長過程にあった指導を行う。

  • 3づくりを徹底
  • 3づくりとは…生活のリズムづくり・自学自習の習慣づくり・夢づくり
    生徒のために妥協はしない。夢という言葉を大切に何年かかっても自分の夢をかなえる努力のできる人材をつくる。

  • グローバル育成プロジェクト
  • 現在、グローバル育成プロジェクトを行っている。使える英語、異文化理解を深め世界市民としての基礎を身につけさせている。


新田青雲中等教育学校に続き、済美平成中等教育学校からの学校紹介です。

済美平成中等教育学校

窪田校長・山﨑先生のお二人が出席されました
済美平成

学校紹介概要

  • 校訓「自律・創造・対話」をもとに、教育を行う。
  • 6年間を3つの期間に分けて指導をしていっている。
    基礎期(1・2年)自律は学びのもと。
    充実期(3・4・5年)創造は学びのはじまり、そして追求。
    発展期(6年)対話は自己と学びの架け橋である。

  • 学習指導
  • 低学年・高学年の実態に合わせた指導を行っている。

  • 低学年時
  • 英語は週6時間、つまり毎日英語の授業があり、他の科目も公立中学校3年間分を2年間で履修する。
    学習進度が遅れたり、早い段階で希望を失う生徒がでないようにしている。
    定期考査(年5回)前には居残り学習をすすめたり、個別指導も行う。
    校外の施設で2泊3日学習合宿や3年生時には論文活動があり、自ら選んだテーマで論文を作成、教師がアドバイザーとして寄り添う。

  • 高学年時
  • 学習面では、4年生で英語、5・6年生では英語・国語・数学の習熟度別クラス編成、入れ替えもあるので、生徒自身の刺激となって志望校合格に向け進んでいく。
    また、さまざまな体験をし、そこから学ぶということも実践。米作り体験やヨーロッパ研修では現地の学校で生徒と交流、生きた英語を学ぶ機会をつくっている。
    スポーツカーニバル(運動会)では5年生が実質的なリーダーとなり、学校全体を盛り上げる。
    各学年通じているのは、文武両道で部活動も活発、総体にも多くの生徒が出場している。

済美平成は知識を詰め込むだけの学校ではなく、自ら学ぶ楽しみを見つける生徒を育てることを実践している。
その成果もあってか、入学時の偏差値が同等の県外の他校に比べて、良好な結果(進学先)を出している。


最後は愛光中学・高校からの学校紹介です。

愛光中学校・高校

中村校長・坂田先生のお二人が出席されました
愛光

学校紹介概要

進学実績とともに建学の精神「我らの信条」を重視、その中にある「世界的教養人」の育成と「愛と光の使徒」になるよう教育を行っている。

  • 世界的教養人
  • 深い知性と高い徳性を持つ人材を育成する。

  • 愛と光の使徒
  • 自分の得た知性と徳性をどのようにして世の中に還元していくのか。他の人に対して何ができるのか。それらを考える人材を育成する。
    以上のことは、中学・高校で完成するものではない。一生かかって完成させていく。それができる人材の育成を目指す。

  • 進学校としての目標
  • 東大現役合格25名、医学部25名、国公立大100名を掲げている。
    現役医学部合格率は全国4位。

  • 部活動など
  • 勉学もさることながら、中1生へは部活動をすることを推奨している。
    忙しくしているほど、時間の使い方が間違いなく上手くなるという理由から。

  • 校内の雰囲気
  • 授業中以外にも積極的に職員室へ行き、教師に質問をする生徒が大多数。また、友人同士で勉強を教え合い、お互いが切磋琢磨する校風がある。女子が男子に比べて少ないことを心配される方も多いが、まったく心配には及ばない。よきライバルとして学校生活を謳歌している。


最後に、寺小屋グループ市駅教場責任者・大井より皆さまにお礼のごあいさつをいたしました。
キャプチャ
寺小屋グループでは、中学受験を希望する小学6年生は勝負の夏として、お子さまの成長を鍛えてまいります。学習をすすめて行く中で、一番の支えはお父さま、お母さまであることはもちろんです。しかし、私たち寺小屋グループの担当一同も一緒に支えていく所存です。どうぞ、ご遠慮なくご相談ください。


今回の会を通して、各中学校の特色を理解し、志望校選定へのきっかけになっていただければと思います。寺小屋グループの受験指導は、真の第一志望校合格へ向けての学習指導を行うだけでなく、進学後の学びを支える学習習慣の確立を目指します。受験勉強を通じて、いろいろなことを伝え、子どもたちにとって最良の伴走者であり続けたいと考えています。これから、中学入試を乗り越えていくためには、ご家庭のご協力が何よりも必要です。一人一人の未来の可能性を拡げるために、寺小屋グループも精一杯、子どもたちと向き合っていきます。

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