河合塾マナビス特別講演会「センター試験現代文攻略法」が開催されました

夏休みを目前にした7月9日(土)に、河合塾マナビス特別講演会が行われました。今回は、河合塾現代文講師の菊川智子先生にお越しいただき、「センター試験現代文攻略法」について教えていただきました。その模様をお伝えします。

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会場の松山市コミュニティセンター大会議室の入口には、夏休みも頑張って勉強してほしいという気持ちのこもったマナビスのポスターを掲示して、来場する高校生をお出迎えです。

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華やかな笑顔で登場された菊川先生は、近づいた台風の影響を心配され「東京からの飛行機が台風のために欠航になったら困ると心配していましたが、皆さんに会えてよかったです。」とおっしゃっると、会場の皆さんも「わざわざきてくださった!」と思わず笑顔で応えます。

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会場は、満員状態で都合により遅れてやってきた方は、空席を探すのが大変なほどの盛況でした。菊川先生は、ひとつひとつ説明のあとに「今のわかった?」と優しく会場の皆さんに問いかけながら進めていきました。

受験科目のことを「チームメンバー」と呼び、不得意科目のことを「だめメンバー」と名付けていましたが、そう聞くと自分と一緒に頑張るメンバー(科目)だから、放っておけないな、という気になりますね。だめメンバーは伸びしろだということ、だめメンバーを平均値まで上げていくことが現役合格に結びつくとおっしゃいました。また、「現代文が解けるのは才能か?」と聞かれることもあるが、その質問には「才能ではなく、正しい勉強法で勉強すれば伸びると答えている」ともおっしゃっていました。

では、今回の講演のポイントをお伝えします

「論理」が大切

なぜその答えになるのか?と考えることが大事。つまり、プロセスにこだわること。論理の力とは、自力で考えることである。「センター試験は選択問題だから、選べばいい」というものではなく、消去法で対応できないからセンター試験は難しい。記述問題と選択問題は、結局同じ。自力で論理立てて考えることが最後の2択になったときに効いてくる。

現代文でキーワードは「近代」

入試現代文でキーワードとなるものは「近代」で、近代とは、いろいろなジャンルにおいて劇的な変貌を遂げた時代である。近代は人間中心主義、それまでは神中心主義だった。ゆえに周囲の世界をとりたてて意識することもなかったが、人間中心主義となってからは、世の中の問題点を強く意識し、それにともなって思想が生まれてきた。現代文のポイント「近代」=思想について考えることが、現代文を解くことでは大事。それでは、近代がなぜ話題になるのか。それは、この世の中は変えていかなければならないと思って(近代批判)書いている文章が多いから。

言葉を丁寧に学ぼう

読めない文字が出てくると大きな損失である。
・漢字(意味)を勉強する(2000語)
・概念語を知ること
・単語集を見る、勉強すること
このように基本に立ち返って言葉について考えることはとても大切。読み書き+意味を調べて理解し、覚えることが大切。

最後の2択で迷ったら傍線部に戻る

最後の2択を残して迷う人は、設問要求がよくわかっていない人。設問は「それ(傍線部)はどういうことか?」ということを問うている。傍線部と同じことを「言い換える」ことである。残った2択をよく見て、傍線部の前後を見る。本文に書いていないものを消す。迷ったら、設問に合っているものを残す。

センター試験を解くポイントは

大学入試は満点をとらなくていい。満点を取ろうとする(満点神話)と時間が足りなくなる。問題にかける時間の上限を決める。順序を決める。できるところから解いていい。ペース配分が大切である。見直しの時間をとることが必要だが、できるようになるには練習が必要。

勉強はくりかえしが必要

勉強したものを定着させるためには、脳の海馬に4回通すこと。海馬は1回では、なかなか反応しないと言われている。予習(1回目)→マナビスの映像授業を見る(2回目)→復習(3回目)→数ヵ月後に復習(長期休暇などを使って)これで4回となる。
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夏休みを前に、少しずつ焦ってきている高3生にも「多様な設問にじっくり、ゆっくり丁寧に取り組むこと、それができるのは夏休み。」と菊川先生。過去問に取り組むのは、高3の夏以降でよいとアドバイスされていました。高1・2生にも、まずはじっくり解いて正解を出すことが大事だと伝えられていました。

受験科目をチームメンバー、不得意科目をだめメンバーと呼んでいた菊川先生が「練習にブランクをあけるとメンバーがダレるし、ひどいときは逃げる」と笑いも交えて説明すると、会場の高校生からは笑いと納得のうなずきがありました。

最後に「日本の若者は15才から自己評価が下がる傾向にあるという統計があるが、自己評価を下げることはない。もっと自分はできると思うこと、そして、自由になりたかったら勉強をすること。そうすれば、扉が開きます。」と来場者にメッセージを送ってくださいました。


寺小屋グループでは、今後も教育・学習に関するイベントを開催していく予定です。ぜひ、ご参加ください。

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